アルツハイマー病の新規治療標的:脳内代謝制御による神経保護 | KusuriJapan

アミロイドβ除去とは異なるアプローチとして、脳内のエネルギー代謝や神経炎症を制御する新規薬剤が、マウスモデルで記憶機能の改善を示しました。

代謝リプログラミングアルツハイマー病脳では、グルコース代謝の低下(脳の糖尿病)が早期から観察されます。開発中の新薬は、ケトン体代謝やミトコンドリア機能を活性化させることで、神経細胞のエネルギー不足を解消し、細胞死を防ぐ作用機序を持ちます。神経炎症の抑制同時に、ミクログリアの過剰な活性化を抑え、慢性的な神経炎症を鎮静化する効果も確認されています。これにより、シナプスの脱落を防ぎ、神経ネットワークの整合性を維持します。臨床試験への期待既存の抗アミロイド抗体薬(レカネマブ等)と併用することで、原因物質の除去と神経機能の保護という相乗効果が期待されます。現在、早期アルツハイマー病患者を対象とした臨床試験の準備が進められています。