セフェピム/ジデバクタム配合静注薬、FDAが複雑性尿路感染症に承認 | KusuriJapan
FDAがセフェピム/ジデバクタム配合静注薬(ZAYNICH)を複雑性尿路感染症・腎盂腎炎の成人治療薬として承認した。
要点 FDAが2025年、Wockhardt社のセフェピム/ジデバクタム配合静注薬(製品名ZAYNICH)を、腎盂腎炎を含む複雑性尿路感染症(cUTI)の成人治療薬として承認した ジデバクタムはβラクタマーゼ阻害作用に加えてペニシリン結合タンパク2(PBP2)への直接結合能を持つ新規阻害薬であり、既存のβラクタム/β-ラクタマーゼ阻害薬配合剤とは作用機序が異なる 日本では本剤は未承認であり、国内では同系統の既承認薬(メロペネム等)が引き続き選択肢となる 複雑性尿路感染症における耐性菌の課題 複雑性尿路感染症(cUTI)は、尿路の解剖学的・機能的異常を背景に発症し、単純性尿路感染症と比べて治療が難しい。近年、第三世代セファロスポリン耐性やカルバペネム耐性の腸内細菌目細菌(CRE)が増加しており、既存の抗菌薬が効きにくい症例が臨床上の課題となっている。こうした耐性菌に対応できる新規作用機序の薬剤の必要性が高まっていた。 セフェピム/ジデバクタムの作用機序と新規性 セフェピム(cefepime)は第四世代セファロスポリン系抗菌薬であり、グラム陰性菌に対して広域の抗菌スペクトルを持つ。一方、ジデバクタム(zidebactam)はジアザビシクロオクタン(DABCO)骨格を持つ新規β-ラクタマーゼ阻害薬で、クラスA・クラスC・クラスDのβ-ラクタマーゼを阻害するだけでなく、PBP2への直接結合