セフトリアキソンを抗菌薬国産化支援の対象に追加――厚労省が取り組み方針を改定へ
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厚労省が抗菌薬の安定供給確保方針を改定し、セフトリアキソンナトリウム水和物を国産化支援の新たな対象成分に追加する方針を示した。
要点
- 厚生労働省が経済安全保障推進法に基づく抗菌性物質製剤の取り組み方針改定案を公表し、セフトリアキソンナトリウム水和物を支援対象に新たに追加する方針を示した
- 注射用βラクタム系抗菌薬の原薬・原材料はほぼ100%を中国に依存しており、供給途絶リスクへの対応が急務とされている
- パブリックコメントを経て2026年8月上旬に改定方針が適用される見込みであり、医療機関・薬局における安定供給体制の強化が期待される
注射用抗菌薬の原薬調達は中国依存が続く
国内で流通する注射用抗菌薬の85%以上をβラクタム系抗菌薬が占める。製剤化は国内で行われているものの、その原材料および原薬の調達先はほぼ100%が中国に集中しているとされる。このため、地政学的リスクや感染症流行による需要急増が重なった場合、供給途絶が生じるリスクが高く、代替調達も容易ではないと厚労省は認識している。
こうした状況を踏まえ、厚労省はすでに経済安全保障推進法に基づく特定重要物資として抗菌性物質製剤を指定し、セファゾリンやセフメタゾールなど4成分について国内製造設備および備蓄設備の構築を支援してきた。
セフトリアキソンを支援対象に追加する理由
今回の改定案の柱は、セフトリアキソンナトリウム水和物を既存4成分に加えて支援対象とする点にある。セフトリアキソンは第三世代セファロスポリン系の注射用抗菌薬であり、市中肺炎・尿路感染症・髄膜炎・敗血症など幅広い感染症の治療に用いられる。国内でも頻用される基幹的な注射用抗菌薬の一つであることから、安定供給の確保が特に重要と判断されたとみられる。
支援の具体的な内容としては、国内製造設備の整備や備蓄設備の構築に対する財政的・制度的な後押しが想定される。詳細はパブリックコメントの結果を踏まえて確定する見通しだ。
2026年8月上旬の適用を予定――今後のスケジュール
厚労省は改定案についてパブリックコメントを実施しており、意見募集を経たうえで2026年8月上旬に改定方針を適用する予定としている。医療機関や製薬企業、卸売業者にとっては、国内調達ルートの整備状況や備蓄水準の変化を注視する必要がある局面といえる。
臨床現場への含意
セフトリアキソンは日本国内で承認・販売されており、現時点で直ちに供給が途絶するわけではない。ただし、原薬の海外依存が続く構造的リスクは変わらないため、今回の方針改定は中長期的な安定供給基盤の整備を目的としたものと位置づけられる。
医療機関の薬剤部・薬局においては、感染症治療の治療選択肢の一つとして使用頻度の高い本剤の在庫動向を引き続き把握しておくことが望ましい。また、供給状況に変動が生じた際の代替薬の選定については、感染症専門医や薬剤師との連携のもとで対応を検討することが求められる。詳細は医師・薬剤師にご相談ください。
出典: 薬事日報(2026年7月6日付)、厚生労働省・経済安全保障推進法に基づく抗菌性物質製剤の安定供給確保取り組み方針改定案
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個別の症状に対する判断は必ず医療従事者にご相談ください。 個人輸入を検討される場合は、自己責任の原則および厚生労働省 個人輸入ガイドラインをご確認ください。
出典: 薬事日報 —https://www.yakuji.co.jp/entry136213.html
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参照元
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