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レミブルチニブがEU承認・セバベルチニブがFDA優先審査指定・ナルデメジンが中国承認——2026年5月の国際薬事動向3題

公開日: / 更新日:

EUがCSU初の経口標的薬レミブルチニブを承認、FDAがHER2変異NSCLC治療薬セバベルチニブを優先審査指定、ナルデメジンが中国で承認。

TL;DR

  • ノバルティスのBTK阻害薬・レミブルチニブが特発性慢性蕁麻疹(CSU)に対する初の経口標的治療薬として欧州委員会(EC)の承認を取得した。
  • バイエルのHER2阻害薬・セバベルチニブについて、FDAがHER2遺伝子変異陽性非小細胞肺がん(NSCLC)の一次治療として優先審査(Priority Review)に指定した。
  • 塩野義製薬のオピオイド誘発性便秘症(OIC)治療薬ナルデメジンが中国で新薬承認を取得した。

1. 背景

慢性蕁麻疹(CSU)

特発性の慢性蕁麻疹は、6週間以上持続する蕁麻疹・血管性浮腫を特徴とし、患者のQOLを著しく低下させます。現行の標準治療は第2世代抗ヒスタミン薬であり、効果不十分例には抗IgE抗体オマリズマブ(皮下注)が用いられますが、注射製剤であることが患者負担となる場合があります。経口の標的治療薬は従来存在せず、新たな選択肢が求められていました。

HER2遺伝子変異陽性NSCLC

HER2(ERBB2)遺伝子変異はNSCLCの約2〜4%に認められ、既存のEGFR阻害薬への感受性が低いため、治療選択肢が限られています。一次治療における有効な経口分子標的薬の開発が国際的な課題となっています。

オピオイド誘発性便秘症(OIC)

OICはオピオイド系鎮痛薬使用患者の40〜80%に生じるとされ、疼痛管理の継続を妨げる重大な副作用です。末梢性μオピオイド受容体拮抗薬(PAMORA)は中枢性鎮痛作用を損なわずに腸管の便秘を改善する薬理機序を持ちます。

2. 本件の要点

① レミブルチニブ(Remibrutinib)— EC承認取得

ノバルティス ファーマ株式会社の2026年5月29日付プレスリリース(薬事日報掲載)によると、レミブルチニブはCSUに対する 初の経口標的治療薬 として欧州委員会(European Commission)の承認を取得しました。レミブルチニブはブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害薬であり、肥満細胞・好塩基球の活性化シグナルを遮断することでCSUの病態に作用すると考えられています。経口投与が可能な点が、既存の注射製剤と異なる特徴です。

② セバベルチニブ(Sevavertinib)— FDA優先審査指定

バイエル薬品株式会社の同日付プレスリリースによると、FDAはHER2遺伝子変異陽性NSCLCの一次治療を対象としたセバベルチニブについて優先審査(Priority Review)を指定しました。優先審査は、重篤な疾患に対して既存治療と比較して改善が期待される薬剤に付与されるFDAの制度であり、標準審査(10か月)より短い6か月での審査完了が目標とされます。

③ ナルデメジン(Naldemedine)— 中国新薬承認取得

塩野義製薬株式会社の同日付プレスリリースによると、OIC治療薬ナルデメジン(一般名:ナルデメジントシル酸塩)が中国で新薬承認を取得しました。ナルデメジンはPAMORAに分類され、腸管のμオピオイド受容体を選択的に拮抗することでOICを改善します。

3. 国際的位置づけ

薬剤名 一般名(英) 分類 対象疾患 規制動向 レミブルチニブ Remibrutinib BTK阻害薬(経口) 特発性CSU EC承認取得(2026年5月) セバベルチニブ Sevavertinib HER2/ErbB2阻害薬(経口) HER2変異陽性NSCLC(一次治療) FDA優先審査指定(2026年5月) ナルデメジン Naldemedine PAMORA(経口) オピオイド誘発性便秘症 中国新薬承認取得(2026年5月)

4. 国内対応(日本での承認状況)

レミブルチニブ

2026年5月時点において、レミブルチニブは 日本未承認 です。PMDAの承認品目一覧には収載されていません。なお、日本では慢性蕁麻疹に対してオマリズマブ(皮下注、商品名:ゾレア)が承認されており、抗ヒスタミン薬抵抗性例への選択肢として位置づけられています。

セバベルチニブ

2026年5月時点において、セバベルチニブは 日本未承認 です。HER2変異陽性NSCLCに対しては、日本ではトラスツズマブ デルクステカン(T-DXd、商品名:エンハーツ)が承認されており、HER2変異陽性NSCLCへの適応を有しています。

ナルデメジン

ナルデメジントシル酸塩(商品名:スインプロイク錠0.2mg)は 日本国内で承認済み であり、塩野義製薬が製造販売しています。OICに対する適応を有しています。今回の中国承認は、同薬の国際展開に関するものです。

5. 国内取扱に関する注意

レミブルチニブおよびセバベルチニブは日本未承認薬です。これらの薬剤の入手可否や手続きについては本記事では扱いません。詳細は医師・薬剤師にご相談ください。

6. 臨床上の留意点

レミブルチニブ(BTK阻害薬)

  • BTK阻害薬クラスとして、感染症リスク(特に上気道感染)、出血リスク、心房細動などが報告されています(クラスエフェクトとして注意が必要)。
  • CSUへの適応は血液腫瘍領域とは異なる患者背景であり、長期安全性データの蓄積が今後の課題です。
  • 欧州添付文書の詳細はEMA公式サイトにて確認が必要です。

セバベルチニブ(HER2阻害薬)

  • HER2阻害薬クラスとして、間質性肺疾患(ILD)・肺臓炎、下痢、肝機能障害などへの注意が一般的に求められます。
  • FDA審査中であり、添付文書情報は審査完了後に確定します。
  • 一次治療での位置づけが確立されれば、既存の二次治療薬との使い分けが臨床上の課題となります。

ナルデメジン(PAMORA)

  • 日本国内承認薬であり、国内添付文書に基づく管理が必要です。
  • オピオイド離脱症状様の副作用(腹痛、下痢、悪心など)に注意が必要です。
  • 血液脳関門通過性が低く設計されており、中枢性鎮痛効果への影響は最小化されていますが、個々の患者状態に応じたモニタリングが推奨されます。

7. まとめ

2026年5月末、CSU・HER2変異NSCLC・OICという異なる疾患領域で国際的な薬事動向が相次いで報告されました。特にレミブルチニブのEC承認はCSU治療における経口標的薬という新たなカテゴリーの確立を意味し、今後の日本での開発動向が注目されます。セバベルチニブのFDA優先審査指定についても、HER2変異NSCLC一次治療の選択肢として審査結果が待たれます。

出典: 薬事日報 プレスリリース・タイトルリスト 2026/05/29(https://www.yakuji.co.jp/entry134586.html)、ノバルティスファーマ株式会社プレスリリース、バイエル薬品株式会社プレスリリース、塩野義製薬株式会社プレスリリース(各2026年5月29日付)

免責事項

本記事は 海外医療情報の翻訳・要約による情報提供を目的 としており、 日本国内における医薬品の承認・効能効果を保証するものではありません。 医師の診断・処方に代わるものでもありません。

個別の症状に対する判断は必ず医療従事者にご相談ください。 個人輸入を検討される場合は、自己責任の原則および厚生労働省 個人輸入ガイドラインをご確認ください。

出典: 薬事日報 —https://www.yakuji.co.jp/entry134586.html

この記事は新義豊株式会社の薬事情報パイプラインにより自動生成され、 薬機法上の表示・手続条件に配慮の三層 lint を通過した上で公開されています。

参照元

薬事日報

本記事は医療従事者向けの情報提供を目的としており、診断・処方・治療判断を代替するものではありません。承認状況、添付文書、輸入条件は公式資料と案件条件をご確認ください。