腫瘍免疫逃避の新規メカニズム:GDF-15による免疫細胞の不活性化 | KusuriJapan
がん細胞が分泌する増殖分化因子GDF-15が、マクロファージやT細胞の機能を抑制し、免疫療法への抵抗性を引き起こすことが解明されました。
GDF-15の機能GDF-15(Growth Differentiation Factor-15)は、ストレス応答性サイトカインの一種ですが、多くのがん種で過剰発現しており、予後不良因子として知られていました。最新の研究により、GDF-15が免疫細胞上の受容体に結合し、下流のシグナル伝達を介して、細胞傷害活性や遊走能を阻害することが判明しました。抗体医薬による阻害GDF-15中和抗体を用いることで、腫瘍微小環境における免疫抑制状態が解除され、T細胞の腫瘍内浸潤が促進されることが動物モデルで確認されました。併用療法への期待PD-1/PD-L1阻害薬の効果が不十分な症例において、GDF-15阻害薬を併用することで、治療抵抗性を克服できる可能性があります。現在、臨床試験での安全性と有効性の検証が進められています。