悪性脳腫瘍における染色体外DNA(ecDNA)の役割と治療標的 | KusuriJapan
神経膠芽腫(グリオブラストーマ)などの悪性脳腫瘍において、染色体外DNA(ecDNA)ががん遺伝子の増幅と薬剤耐性に関与していることが発見されました。
ecDNAとはecDNA(Extrachromosomal DNA)は、染色体から独立して存在する円環状のDNAです。がん細胞において、EGFRなどの腫瘍増殖に関わる遺伝子(オンコジーン)がecDNA上に多コピー存在し、高レベルでの発現を維持していることが明らかになりました。薬剤耐性への関与ecDNAは細胞分裂時に不均等に分配されるため、腫瘍内の遺伝的不均一性(ヘテロジェネイティ)を増大させます。これにより、特定の細胞集団が治療に対して迅速に適応し、耐性を獲得するメカニズムの一端を担っていると考えられています。新規治療への応用ecDNAの維持や複製に関与する分子メカニズムを標的とすることで、がん遺伝子の機能を遮断する新たな治療法の開発が期待されています。これは従来の分子標的薬の限界を克服する可能性を秘めています。