遺伝性ハイリスク乳がんにおける術前療法:化学療法+標的薬で生存率100%達成 | KusuriJapan

予後不良とされる遺伝性乳がんに対し、術前に化学療法と分子標的薬を併用する強力な治療レジメンが、術後3年生存率100%という驚異的な成績を報告しました。集学的治療の進化を示す成果です。

高悪性度乳がんへの挑戦BRCA遺伝子変異などを伴う遺伝性乳がんや、増殖能が高いアグレッシブなサブタイプは、再発リスクが高く治療難渋例が多いのが現状です。従来の標準治療に、最新の分子標的薬(PARP阻害薬やHER2阻害薬など)を上乗せする戦略が試みられています。病理学的完全奏功(pCR)と予後この試験では、術前療法により多くのがん細胞が消失する「病理学的完全奏功(pCR)」が高い割合で達成されました。pCRは長期生存の強力な予測因子であり、術前に微小転移を根絶できたことが、術後の無再発生存(生存率100%)につながったと考えられます。治療のデ・エスカレーションの可能性強力な術前療法でpCRが得られた患者では、術後の補助療法を省略・縮小(デ・エスカレーション)できる可能性もあり、QOL向上と治療効果の両立を目指す次世代の標準治療となることが期待されます。