日本化薬、通期増収も研究開発費増で利益減:がん・半導体材料に注力 | KusuriJapan
日本化薬の2024年度決算は、半導体材料やがん関連医薬品の売上が伸長し増収となる一方、将来成長に向けた研究開発費の増加により営業利益は減少する見通しです。戦略的投資を優先する経営姿勢が見て取れます。
事業ポートフォリオのハイブリッド経営日本化薬は、火薬・化学品から医薬品(バイオシミラーや抗がん剤)、機能性材料まで幅広い事業を持つユニークな企業です。半導体市況の回復に伴いエポキシ樹脂などの機能化学品が回復傾向にあり、医薬品事業ではバイオシミラーの浸透が売上に貢献しています。未来への種まき:R&D投資利益減の主因は、次世代主力品の創出に向けた研究開発費の積み増しです。特に、抗体薬物複合体(ADC)用高分子ミセル薬剤や、新規血管塞栓物質など、アンメットニーズの高い医療分野への投資を積極化しており、中長期的な企業価値向上を目指しています。薬価改定の影響と対策毎年の薬価引き下げは医薬品事業の収益を圧迫しますが、同社は製造コストの更なる低減や、ニッチだが不可欠な薬剤(ジェネリック含む)の安定供給を通じて、医療現場での信頼とシェアを維持する戦略をとっています。