脳腫瘍におけるFOXR2遺伝子の活性化:新規診断マーカーと治療標的 | KusuriJapan
これまで機能不明であったFOXR2遺伝子が、特定の種類の脳腫瘍において異常に活性化し、腫瘍形成を促進していることが発見されました。小児脳腫瘍などの診断精度向上や治療法開発につながる重要な知見です。
FOXR2の異常発現と腫瘍形成大規模なゲノム解析により、びまん性正中膠腫など予後不良な小児脳腫瘍を含む複数のがん種において、転写因子FOXR2が異常発現していることが特定されました。通常、FOXR2は成人の脳組織では発現していませんが、腫瘍細胞では活性化し、細胞増殖をドライブしています。診断マーカーとしての有用性FOXR2の活性化は特定の脳腫瘍サブタイプを特徴づけるため、病理診断の補助マーカーとして有用です。従来の組織学的診断では分類が難しかった症例の確定診断や、予後予測の精度向上に寄与すると考えられます。分子標的治療の可能性FOXR2は腫瘍細胞の生存に必須である一方、正常細胞ではほとんど機能していないため、理想的な治療標的となる可能性があります。現在、FOXR2の機能を阻害する薬剤の探索が進められています。