FDAがTravere社の希少腎疾患薬の適応を拡大承認 | KusuriJapan
FDAがスパルセンタン(Filspari)の適応をIgA腎症に加え、より広範な希少腎疾患患者へ拡大したと報告された。
要点 FDAがTravere Therapeutics社のスパルセンタン(米国名Filspari)について、希少腎疾患への適応拡大を承認したと報告された 従来のIgA腎症(IgAN)に加え、より広範な患者集団をカバーする適応拡大であり、対象疾患の範囲が広がった可能性がある 日本では現時点でスパルセンタンは未承認であり、国内の代替治療選択肢との比較が臨床上の検討課題となる IgA腎症と希少腎疾患における治療の現状 IgA腎症(IgA nephropathy)は、糸球体にIgAが沈着することで進行性の腎機能低下をきたす希少腎疾患である。国内外ともに有効な疾患修飾療法の選択肢が限られており、末期腎不全への進行を抑制する治療薬の開発が長年の課題とされてきた。 巣状分節性糸球体硬化症(focal segmental glomerulosclerosis; FSGS)を含む一部の希少腎疾患でも同様に、蛋白尿の抑制と腎機能保護を目的とした薬剤の選択肢は乏しい状況が続いている。こうした背景のもと、スパルセンタンへの注目が高まっていた。 スパルセンタンとは――二重受容体拮抗という作用機序 スパルセンタン(一般名sparsentan、米国名Filspari)は、エンドセリン受容体(ETA)とアンジオテンシンII受容体(AT1)の両方を同時に拮抗する、二重受容体拮抗薬である。単一の受容体のみを標的とする