PMDAがバイオ後続品審査を明確化――有効性比較試験を省略できる条件を提示
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PMDAが2026年5月18日付アーリーコンシダレーションで、品質・PK比較試験により同等性が保証できる場合は有効性比較試験を不要とできると明示した。
要点
- PMDAは2026年5月18日付のアーリーコンシダレーションで、バイオ後続品の承認審査において有効性比較試験を省略できる条件を明示した
- 品質比較試験と薬物動態(PK)比較試験の結果、および製品特性の理解に基づき品質特性の差異が有効性・安全性・免疫原性に影響しないことを示せることが条件とされる
- 厚労省の事務連絡(2026年5月12日付)とあわせ、開発戦略の立案に際して対面助言の活用が推奨されており、国内バイオ後続品開発の実務に直接影響する
有効性比較試験の省略が論点となってきた背景
バイオ後続品(バイオシミラー)の承認審査では、先行バイオ医薬品との同等性/同質性を多段階のエビデンスで積み上げる「トータルエビデンスアプローチ」が国際的な標準とされてきました。品質比較試験・PK比較試験・有効性比較試験(臨床試験)の3層構造が基本ですが、有効性比較試験は開発コストと期間の大部分を占めます。このため、品質・PK比較試験だけで同等性を十分に保証できるケースに限り試験を省略できるかどうかが、開発企業と規制当局の間で長らく論点となっていました。
EMAやFDAはすでに、科学的根拠が十分であれば有効性比較試験を省略できる旨をガイダンスで示しています。日本でも同様の整理が求められていた状況です。
PMDAが示した省略の条件
PMDAは2026年5月18日付のアーリーコンシダレーションで、以下の条件を満たす場合に有効性比較試験を不要とできるとの見解を示しました。
- 品質比較試験により、先行バイオ医薬品との品質特性の差異が詳細に把握されていること
- PK比較試験の結果が同等性を支持していること
- 製品特性の科学的理解に基づき、品質特性の差異が有効性・安全性・免疫原性のいずれにも影響を及ぼさないことが示されていること
これら3点を総合的に評価し、先行バイオ医薬品との同等性/同質性が保証できると判断される場合に限り、有効性比較試験の省略が認められる可能性があるとされています。
厚労省事務連絡との関係
今回のアーリーコンシダレーションは、厚生労働省が2026年5月12日付で発出した事務連絡を受けた形で位置づけられます。厚労省の事務連絡においても、有効性比較試験を不要とできる場合があることが明確化されており、その要否については対面助言等を通じてPMDAに個別相談するよう企業に促しています。
PMDAのアーリーコンシダレーションは、この方針をより具体的な審査上の考え方として補足したものと解釈できます。ただし、省略の可否は個別品目の科学的データに基づいて判断されるものであり、一律に適用されるわけではない点に留意が必要です。
開発・審査実務への影響
バイオ後続品の開発企業にとって、有効性比較試験の省略が認められれば開発期間の短縮とコスト削減につながる可能性があります。一方で、省略を目指す場合には品質比較試験とPK比較試験の設計・実施において一層高い精度が求められることになります。
審査側の観点では、品質特性の差異が臨床アウトカムに影響しないことを科学的に説明できるかどうかが判断の核心となります。このため、開発の早期段階からPMDAとの対面助言を通じて試験設計の妥当性を確認しておくことが、実務上の重要な対応策となるでしょう。
今後、具体的な品目でこの考え方がどのように適用されるかが注目されます。PMDAによる詳細なガイダンスや事例の蓄積が、業界全体の開発戦略に影響を与えていくと考えられます。
免責事項
本記事は 海外医療情報の翻訳・要約による情報提供を目的 としており、 日本国内における医薬品の承認・効能効果を保証するものではありません。 医師の診断・処方に代わるものでもありません。
個別の症状に対する判断は必ず医療従事者にご相談ください。 個人輸入を検討される場合は、自己責任の原則および厚生労働省 個人輸入ガイドラインをご確認ください。
出典: 薬事日報 —https://www.yakuji.co.jp/entry134614.html
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参照元
本記事は医療従事者向けの情報提供を目的としており、診断・処方・治療判断を代替するものではありません。承認状況、添付文書、輸入条件は公式資料と案件条件をご確認ください。