有機金(III)化合物の抗腫瘍活性:新規金属系抗がん剤の可能性 | KusuriJapan

白金製剤に代わる抗がん剤候補として、特異的に設計された有機金(III)化合物ががん細胞に選択的に蓄積し、細胞毒性を示すことが解明されました。耐性腫瘍への応用も期待されます。

金属系抗がん剤の研究動向シスプラチンをはじめとする白金製剤は、固形がん化学療法の根幹をなす薬剤ですが、薬剤耐性の獲得や腎毒性・神経毒性などの副作用が臨床上の課題です。これに代わる新規金属化合物として、金錯体が長年にわたり研究されてきました。有機金(III)化合物の特徴本研究では、合理的に設計された有機金(III)化合物のがん細胞内における取り込み、分布、代謝を詳細に解析しました。その結果、これらの化合物はミトコンドリアや小胞体など特定のオルガネラに蓄積し、独自のアポトーシス経路を活性化することが明らかになりました。臨床応用への道有機金化合物は、白金製剤に耐性を示す腫瘍に対しても交差耐性を示さない可能性があり、新規治療オプションとなることが期待されます。さらなる前臨床試験による安全性と有効性の検証が待たれます。