がん対策のパラダイムシフト:早期発見から「がん制御」へ | KusuriJapan

世界的にがん罹患数が増加する中、従来の「早期発見・早期治療」戦略だけでは死亡率低減に限界が見えつつあります。若年層での罹患増加などの課題に対し、がんの生物学的特性に基づいた「制御」へのアプローチ転換が議論されています。

検診の限界と新たな課題日本はがん検診の普及により早期発見技術で世界をリードしてきましたが、若年層におけるがん罹患率や死亡率の上昇傾向(Early-onset cancer)は、検診だけでは解決できない課題を浮き彫りにしています。現行のスクリーニングプログラムの限界が指摘されており、新たな対策が必要です。「がんを治す」から「がんを制御する」へ早期発見されても予後不良な「高悪性度」のがんや、発見されにくい微小転移に対し、分子標的薬や免疫療法などを用いてがんの増殖・転移を抑え込む「疾病制御(Disease Control)」の概念が重要視されています。包括的ながん対策の必要性今後は、リスク層別化に基づく精密な検診(リスク適応型スクリーニング)と、生物学的悪性度に応じた個別化治療の開発を両輪として進めることが、がん死亡率の真の低減につながると考えられます。