CD36を標的としたPROTACsの細胞内送達促進:がん治療薬の効果増強 | KusuriJapan
脂肪酸トランスポーターであるCD36を利用して、標的タンパク質分解誘導薬(PROTACs)の細胞内取り込みを劇的に高める技術が開発されました。細胞膜透過性の課題を克服し、がん治療効果を最大22倍に増強する可能性がありま…
PROTACsの課題:細胞膜透過性PROTACs(Proteolysis Targeting Chimeras)は、疾患原因タンパク質を分解へと導く革新的なモダリティですが、分子量が大きく細胞膜を通過しにくいという課題がありました。これが臨床応用へのハードルの一つとなっていました。「トロイの木馬」戦略研究チームは、がん細胞表面に高発現し、脂肪酸を取り込む受容体「CD36」に着目しました。長鎖脂肪酸様のリガンドを結合させたPROTACsを設計することで、CD36を介して能動的に薬剤を細胞内へ取り込ませることに成功しました(細胞内濃度が最大22倍上昇)。抗腫瘍効果の向上マウスモデルを用いた実験では、この技術を用いたPROTACsは低用量でも顕著な腫瘍縮小効果を示しました。CD36は多くのがん種で過剰発現しているため、広範ながん治療への応用が期待されるドラッグデリバリー技術です。