ウィルムス腫瘍(小児腎芽腫)のゲノム解析:バイオバンクが解明する遺伝的素因 | KusuriJapan

小児腎がんの代表であるウィルムス腫瘍について、大規模バイオバンクを用いたゲノム解析が行われ、発症に関与する新たな遺伝子変異や遺伝的素因が特定されました。高リスク家系の特定と早期発見に寄与します。

小児がん研究におけるバイオバンクの役割希少疾患である小児がんの研究には、多数の検体を集積したバイオバンクが不可欠です。本研究は、世界最大規模の小児腫瘍検体を用いて、ウィルムス腫瘍の遺伝的背景を網羅的に解析しました。生殖細胞系列変異の発見その結果、従来知られていたWT1遺伝子以外にも、腫瘍発生リスクを高める複数の新規感受性遺伝子が同定されました。これにより、遺伝性ウィルムス腫瘍の診断精度が向上し、兄弟や次世代への遺伝カウンセリングに正確な情報を提供できるようになります。サーベイランスの最適化遺伝的リスクが高いと判定された小児に対しては、定期的な腹部超音波検査などのサーベイランス推奨プログラムを策定することで、早期発見・早期治療による治癒率向上と、治療強度の適正化(晩期合併症の低減)が期待されます。