小細胞肺がんの新たな分子分類:IGF-1依存性に基づく治療標的の同定 | KusuriJapan

予後不良な小細胞肺がん(SCLC)において、神経内分泌(NE)型と非神経内分泌(non-NE)型というサブタイプごとに、IGF-1シグナルへの依存性が異なることが解明されました。YAP-AP1軸を標的とした新規治療の可…

SCLCの異質性と治療抵抗性小細胞肺がん(SCLC)は進行が速く、初期治療に奏効しても早期に再発・転移する難治性癌です。近年、SCLCは単一の疾患ではなく、分子生物学的に異なるサブタイプの集合体であることが分かってきましたが、それぞれの脆弱性は未解明でした。サブタイプ特異的なシグナル依存性患者由来オルガノイドを用いた研究により、特定のサブタイプ(non-NE型など)において、YAP-AP1転写因子複合体がIGF-1(インスリン様成長因子-1)受容体の発現を制御し、細胞増殖を駆動していることが突き止められました。このタイプのSCLCはIGF-1阻害剤に対して高い感受性を示しました。個別化治療への道この発見は、SCLC患者の腫瘍をサブタイプ分類し、IGF-1シグナル阻害剤などの分子標的薬を適切に使い分けることで、治療成績を向上できる可能性を示しています。現在、臨床応用(バイオマーカー探索や治験)に向けた研究が進められています。