超音波応答性ナノ粒子によるがん標的治療:物理的破壊と薬剤徐放の相乗効果 | KusuriJapan

超音波に反応して腫瘍を物理的に破壊し、同時に抗がん剤を放出する多機能ナノ粒子が開発されました。深部の腫瘍に対しても非侵襲的にアプローチできる、次世代の「セラノスティクス」技術です。

超音波×ナノテクロジー開発されたナノ粒子は、腫瘍組織へ集積した後、体外からの超音波照射を受けるとキャビテーション(気泡形成)を起こし、その物理的エネルギーでがん細胞膜を損傷させます。同時に、粒子内部に封入された抗がん剤が高濃度で放出され、残存がん細胞を化学的に攻撃します。深部腫瘍への到達性光を用いる治療法は深部への到達に限界がありますが、超音波は体内深くまで透過するため、膵臓がんや肝臓がんなど深部臓器の治療に適しています。再発予防効果物理的破壊により放出された腫瘍抗原が免疫系を刺激し、抗腫瘍免疫を誘導する効果(アブスコパル効果様の作用)も確認されています。これにより、原発巣の治療だけでなく、転移や再発の抑制効果も期待できるなシステムです。