膠芽腫(GBM)の精密解析:針生検とマルチオミクス解析の融合 | KusuriJapan
最重度の脳腫瘍である膠芽腫(グリオブラストーマ)に対し、微量な針生検サンプルからマルチオミクス解析を行う技術が確立されました。腫瘍の不均一性を詳細に把握し、精密医療を実現する基盤となります。
脳腫瘍診断の限界突破膠芽腫は腫瘍内部の遺伝的・分子的性質が場所によって異なる「不均一性(ヘテロジェネイティ)」が強く、一部の組織採取だけでは腫瘍全体の特徴を捉えきれないことが課題でした。新技術は、定位的針生検で得られた極微量の検体から、ゲノム、トランスクリプトーム、プロテオームなどの多層的な情報を統合解析することを可能にしました。治療抵抗性の解明この詳細な解析により、治療抵抗性を持つ特定の細胞集団や、再発の起源となる分子メカニズムが可視化されました。従来の画一的な治療ではなく、標的分子の発現パターンに合わせた個別化治療薬の選択が可能になります。低侵襲なモニタリング開頭手術に比べて侵襲の少ない針生検を活用することで、治療経過中の腫瘍の変異(クローン進化)をモニタリングし、タイムリーに治療方針を変更する適応的治療への応用も期待されます。